妊婦サーフィンってなに?妊娠中急に不安になるのはなぜ?妊娠中の不安と障害の関係

突然ですが、妊婦サーフィンという言葉をご存知でしょうか。

言葉通り捉えると、妊婦さんが海でサーフィンをしているところを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、そういうことではありません。

妊婦サーフィンとは「妊婦」と「ネットサーフィン」を組み合わせた造語であり、妊婦さんがネットサーフィンをすることを意味します。

今回は、そんな妊婦サーフィンと妊娠中の不安などについてまとめてみました。妊娠中の方、妊婦さんが近くにいる方はぜひ参考にしてみてください。

 

目次

1.妊婦が行う妊婦サーフィンとは?

 2.妊娠中、急に不安になるのはなぜ?
 3.妊娠中の不安が早産や障害のきっかけになることがある?

 

1.妊婦が行う妊婦サーフィンとは?

妊娠中、妊娠や出産に関するさまざまなことが気になり、頻繁にネットで情報検索する方も多いのではないでしょうか。

 このように、妊娠中の妊婦さんが不安や悩みなどを解消するために、ネット上の様々な情報を探す、いわゆる「ネットサーフィン」をすることを「妊婦サーフィン」といいます。
 NTTドコモが行なった「妊娠中のメディア接触に関する実態調査」では、妊娠中、妊婦サーフィンを経験した人の割合は9割以上になりました。 また「妊娠中の不安や悩みの解消のために、ネットサーフィンをする時間が妊娠前と比べて増えた」と答えた人も9割を超える結果になりました。 これらのことから「妊娠中、ほとんどの妊婦が妊婦サーフィンをしている」と言うことができるでしょう。
 調べている内容としては「胎児の状態について」が95.4%と最も高く、次いで多かったのは、「妊娠中の自分の身体の変化について」で82.1%でした。
 情報がインターネット上に溢れている今日、妊婦サーフィンで胎児や自分の身体についての情報を調べる妊婦さんも多いようですが、妊婦サーフィンは良いことばかりではありません。 「あなたが妊娠中に情報検索した結果として、悩みや不安はどのように変化しましたか」という質問に対しては「妊婦サーフィンをした結果悩みが増えた」と答えた人が約4人に1人(26.8%)という結果になりました。
 妊婦サーフィンをして、さまざまな情報を集める際には、不安やストレスが溜まらないように配慮することも大切なようです。

■2妊娠中、急に不安になるのはなぜ?

妊娠中「急にイライラしてしまう」「急に不安になってしまう」という経験をされる方、された方も多いのではないでしょうか。 では、なぜ妊娠中は情緒が不安定になりやすいのでしょうか?

妊娠中の情緒不安定は、体内のホルモンバランスが乱れることに由来します。 人間はストレスや緊張などで体内のホルモンバランスが崩れることがあり、ホルモンバランスが崩れると、不安や心配といった情緒が表出しやすくなると言われています。
 とくに妊娠中は急激な体の変化から、ホルモンバランスが崩れることが多く、それがきっかけとなり情緒が不安定になりやすくなります。 「妊娠中から産後2年を通して,自己記入式検査による母親の不安,ストレス,抑うつ徴候の変化について(海外文献:伊藤訳)」においても、多くの妊婦さんは「妊娠経過とともに状態不安が高くなる」とされています。
 ホルモンバランスは自分でコントロールすることが難しいため、妊娠中不安な気持ちになってしまうのは仕方ないことであると言えるでしょう。
 こうした不安な気持ちを増幅させないようにするためには、家族や周りのサポートが大切になります。 妊婦さんはなるべく誰かと一緒にいたり、支えてもらったりしながら、妊娠期間を過ごすことを強くおすすめします。

■3妊娠中の不安が早産や障害のきっかけになることがある?

では、妊娠中の不安が重なることで、障害や早産のリスクが高まってしまうことはあるのでしょうか?

 「妊婦の不安が産褥早期の母子関係に及ぼす影響(香取)」には「妊婦の不安と、早産や低出生体重児など参加合併症との関連性は数多く報告されており、近年では妊婦の不安による子宮動脈の血管抵抗の増加が報告されている」と記されています。
 障害は早産や低出生体重での出産に起因することもあります。そのため、妊婦がストレスや不安を強く感じていることが、早産や低出生体重児出産の要因となり、早産や低出生体重児を出産したことにより「障害を持った子どもが生まれてくる可能性が高まる」ということもあり得るでしょう。
 前述の通り、妊娠中の女性はホルモンバランスの乱れにより不安やストレスを感じやすくなります。そうした負担を少しでも軽減させられるよう、周りの人や夫・家族はしっかりと妊婦をサポートする必要があると言えるでしょう。

■まとめ

妊娠中はとくに不安が起こりやすい時期です。 この不安を払拭するために妊婦サーフィンを行う人も多いようですが、それだけでは不安が消えないことがほとんどです。 妊娠中、母体に負担やストレスをかけないために何よりも大切なことは、家族や夫など、周りの人が妊婦を積極的に助けることであると言えるでしょう。

■参考:

NTTドコモ 妊娠中、不安や悩みのためネットサーフィンが増えるhttps://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/info/news_release/topics_180808_01.pdf

 妊娠中から産後2年を通して,自己記入式検査による母親の不安,ストレス,抑うつ徴候の変化について
 妊婦の不安が産褥早期の母子関係に及ぼす影響https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspog/10/3/10_KJ00004046312/_pdf/-char/ja

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