「夜、赤ちゃんを寝かしつけようとしてもなかなか寝ない」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 そんな方にお勧めしたいのが「青い光が当たる時間」「眠る時間」「眠る時の環境」を整えることです。これらの要素を調整することで、赤ちゃんの体内時計(サーカディアン・リズム)が整い、夜にぐっすりと眠りやすくなります。
 夜にぐっすりと眠りやすくなる要素の1つ目は「青い光が当たる時間」を整えることです。 人間は、目の奥にipRGCという細胞を持っています。この細胞は光によって活性化され、光の情報を体内時計へと伝えます。
つまり「目に光が当たる時間」で人間は昼夜を判別しているということになります。 この特性を活用し、日中は赤ちゃんを光に当て夜寝てほしい時間からは光をシャットアウトすることで、徐々に赤ちゃんの体内時計を整えていくことができます。
 ここでシャットアウトする光は「青い光」通称「ブルーライト」です。 ブルーライトは朝日に多く含まれているため、ブルーライトを感じると、ipRGC細胞は「日が上っている」という信号を体内時計へと送ります。 ブルーライトはスマホ・テレビ・蛍光灯などからも発せられています。
 そのため、赤ちゃんが寝る寝室にはブルーライトを持ち込まないようにし、
 ・遮光カーテン
 ・赤い電球(60w相当のLED推奨) などの環境を整えると良いでしょう。
 赤い光は、夕陽に多く含まれます。ipRGC細胞も、赤い光を受けると「陽が沈んでいる」という信号を体内時計に送るため、赤い光の場合には赤ちゃんの体内時計が「朝・昼だ」と判断することはありません。 このように「青い光が当たる時間」の調整をすることで、赤ちゃんの体内時計を徐々に整えていくことができるでしょう。
 夜にぐっすりと眠りやすくなる要素の2つ目は「眠る時間」を整えることです。 年齢別の必要睡眠時間の目安は、次の通りになります。(あくまで目安なので、体力などによって前後します)
生後1週 :昼寝8時間(4回)、夜寝8時間=合計16時間

1ヶ月  :昼寝6時間(3回)、夜寝9時間=合計15時間

3ヶ月  :昼寝3.5時間(3回)、夜寝10時間=合計13.5時間

6ヶ月  :昼寝2.5時間(2回)、夜寝10.5時間=合計13時間

9ヶ月  :昼寝2時間(2回)、夜寝11時間=合計13時間

12ヶ月:昼寝1.5時間(2回)、夜寝11時間=合計12.5時間

18ヶ月:昼寝1時間(1回)、夜寝11.5時間=合計12.5時間

2歳   :昼寝1時間(1回)、夜寝11時間=合計12時間

3歳   :昼寝0.5時間(1回)、夜寝10.5時間=合計11時間

4歳   :夜寝10.5時間=合計10.5時間

5歳   :夜寝10時間=合計10時間

6歳   :夜寝9.5時間=合計9.5時間

生まれたての赤ちゃんは体力が少ないため、昼寝も夜寝る時間も長く必要になります。しかし、必要以上にお昼寝をしすぎてしまうと、夜に眠れなくなってしまいます。 そのため、月齢や体の疲れ具合などに応じて「昼寝は、ある程度の時間が経ったら起こす」ようにすると良いでしょう。

 夜にぐっすりと眠りやすくなる要素の3つ目は「眠る時の環境」を整えることです。 前述の通り、寝室には
 ・遮光カーテン
 ・赤い電球(60w相当のLED推奨)
 などの環境を整え、ブルーライトが入らないようにすると良いでしょう。
 また昼寝の時には「おくるみ」を使わない、夜寝の時には「おくるみ」を使うようにすることも有効です。 生まれたての赤ちゃんには、モロー反射という反射機能が備わっています。 モロー反射とは、落下しそうな時に両腕を前に突き出す反射動作です。モロー反射は原始反射と呼ばれるものの1つで、生後4〜6ヶ月ほどで消失します。
 生まれたばかりの赤ちゃんは、寝ている時のピクッとした動きに対してもモロー反射を起こしてしまうことがあります。この反射運動がきっかけで、寝ている時に目を覚ましてしまうことがあります。 そのため、ぐっすり寝てほしい夜には「おくるみ」を巻き、モロー反射が起こらないようにすると良いでしょう。
ただし、赤ちゃんが寝返りをうつようになったら「おくるみ」の使用はやめるようにしてください。寝返りをうって、うつぶせになった時に両手が使えないと仰向けに戻れないためです。 「おくるみ」をやめることが不安な方は、着る毛布のようなスリーパーを活用すると良いでしょう。 このように昼寝る時の環境と夜眠る時の環境を分け、それぞれの環境を整えることで、赤ちゃんの体は昼モードと夜のモードを獲得していくことができます。
 「赤ちゃんが夜寝なくて困っている」という方は、ぜひ「青い光が当たる時間」「眠る時間」「眠る時の環境」の3つの要素を整えてみてください。
 参考:赤ちゃん寝かしつけの新常識