近年、HSPという概念がアメリカの心理学者アーロン博士によって提唱されました。
HSPという言葉を初めて聞く方もいらっしゃると思うので、今回は、HSPとはなんなのか?HSPにはどのような特徴があるのか?HSPの人はどのような仕事が向いているのか?ということについてまとめました。HSPを知らない方も知っている方も、ぜひ最後までご覧ください。
■目次:
1.HSPとは?簡単に説明すると、どういう人?
2.HSPの人はどんな特徴がある?
3.HSPの人に向いている仕事は?
1.HSPとは?簡単に説明すると、どういう人?
東京大学大学院総合文化研究科進化認知科学研究センター:上野 雄己氏らの論文によると『HSP(Highly Sensitive Person)とは感覚処理感受性の高い人たちを指す』とされています。
『感覚処理感受性ってなに?(^溢^;)』と思ったので調べてみたところ『感覚処理感受性とは聴覚・視覚・触覚・嗅覚などの情報を強く処理する人格特性である』とされていました。(参考:串崎真志『感覚処理感受性と言語連想に関する予備的研究』)
そのため、HSPを簡単に言うと、周りのものや音・においなどの様子を敏感に感じ取る人、直感的な感覚を強く持っている人であると言えるでしょう。
HSPの人は全人口の15〜20%程度いると言われているため『自分が当てはまる』『身近な人がそうかもしれない』と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
2.HSPの人はどんな特徴がある?
では、HSPの人にはどのような特徴があるのでしょうか?
前述の通り、HSPの人は周りのものや音などの様子を敏感に感じ取る・直感的な感覚を強く持っているという特徴があります。
具体的には、
・電話番号や車のナンバープレートなどの羅列に意味を見出そうとする ・話し声やスピーカーなどの音声が騒音だと感じる ・ドラマや現実で悲しい場面を目撃すると、自分も同じように悲しくなる
などがあります。
また、上述した特徴に加えて、物事を深く考える傾向がある、空想の頻度が多い、人生の意味を深く考える、情動的な直感が人生の意味に関連しているという特徴が表出することもあります。
『私はHSPかも?』と思った方は、まずはDiscoverが提供している『HSPセルフチェック』を試してみても良いかもしれません。
3.HSPの人に向いている仕事は?
では、そんなHSPの人にはどのような仕事が向いているのでしょうか?
前述のHSPの人の特徴を踏まえると、HSPの人は
・特定の作業に集中できる仕事(物事を深く考え、追求するため) ・個人で作業する仕事(他者との関わりや外部刺激が少ないため) ・人の心や動植物を扱う仕事(共感性が高いため) ・微妙な変化を察知する仕事(感覚が鋭いため)
などが向いていると言えるでしょう。こうした仕事の具体的をあげると、
・ITエンジニア(物事を深く考え、追求できる) ・デザイナー(物事を深く考え、追求できる) ・長距離ドライバー(他者との関わりや外部刺激が少ない) ・管理員、警備員(他者との関わりや外部刺激が少ない) ・カウンセラー(高い共感性を生かせる) ・飼育員(高い共感性を生かせる) ・カメラマン(鋭い感覚を生かせる) ・医療関係(鋭い感覚を生かせる)
などが考えられます。
■まとめ:
HSPの人は日常生活の中で、HSPでない人よりもストレスを感じてしまうことが多いかもしれません。しかし、HSPは直すものではなく、むしろ伸ばすものであると言われています。(明橋・太田,2018)
自分の特性を理解した上で、それを長所として生かしていくことができると、自分も周りも良い方向に向かっていくことができるでしょう。
■参考:
Highly Sensitive Personは主観的幸福感が低いのか?
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