『仲良くなりたい人がいる』『好きな人や大切な人との距離をもっと近づけたい』と思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は『好きな人や気になる人との距離を近づけることができる心理学テクニック』や『相手が自分に好意を向けているかチェックする方法』を紹介します。大切な人とより良い人間関係を築きたいと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次:
1.好きな人や気になる人との距離を近づけるための、心理学テクニック18選!
2.相手が自分に好意を向けているか、チェックしよう!
1.好きな人や気になる人との距離を近づけるための、心理学テクニック18選!
1.初頭効果
初頭効果とは、文字の通り最初にあった時の印象をいつまでも抱き続けるという効果です。
例えば第一印象で『この人は怖そうだな』と思うと、その印象がいつまでも残ってしまいます。
そのため、仲良くなりたい人と距離を近づけるためには、第一印象で相手に好印象を与えることが大切になります。
笑顔で話しかけたり、明るく声をかけたりして、第一印象をよくすることを心がけましょう!
2.傾聴⇨受容⇨共感
傾聴とは相手の言葉や気持ちに自分の心を傾けること、受容とは相手の言葉や気持ちを受け入れること、共感とは相手の言葉や気持ちに理解を示すことです。
辛いことや悲しいことがあって、誰かに相談した時に『そんなのは、○○すれば良いんだよ!』と簡単に結論づけられ『そういうことを言って欲しいのではないのに』と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
そうではなく、相手が自分の話をしっかりと聞いてくれ『そうだったんだね、それは辛かったんだね』と気持ちを受け入れ、共感してくれると安心感を得ることができるのではないでしょうか。
同じように、誰かが自分のことを話してきた時には、簡単に結論づけるのではなく、まず相手の言葉をよく聞き(傾聴し)、その気持ちを受け入れ(受容)、理解を示す(共感)ことで、相手に安心感を与えることができます。
3.返報性の原理
返報性の原理とは『相手に何かをされると、お返しをしなければならない』という気持ちになることです。
スーパーの試食コーナーで、無料で試食をさせてもらうと『食べさせてもらったのだから、購入しないと悪いかな?』という気持ちになってしまうのも、返報性の原理が働いています。
この原理を活用し、相手に好意や笑顔を向けると、相手からも好意や笑顔が返ってきます。相手の気持ちを自分に向けたいのなら、まずは自分が気持ちを寄せることが大切ということですね!
4.ゲインロス効果
ゲインロス効果とは、簡単にいうと『ギャップ萌え効果』です。
例えば、普段はすごくチャラチャラしている人が、いざという時に頼もしいことを言ったり、守ってくれたりすると、その人に好印象を抱く人も多いのではないでしょうか。
この性質を活用し、普段の自分と違う部分を仲良くなりたい相手に見せると、相手は自分の意外なギャップに気付き、自分に関心を寄せたり、好意を持ってくれたりしやすくなります。
5.フットインザドア
初対面の人に『こんにちは!いきなりだけど、今度遊園地に行こう!』と言われたらどう思うでしょうか。これは極端な例ですが、人はいきなり大きなお願いや要求をされると引いたり、尻込みしたりしてしまいます。
そのため、相手に何かをお願いしたり要求したりする時には、まずは小さいものからしていくと良いでしょう。
例えば、仲良くなりたい人がいるのなら、まずはその人に『消しゴムを貸してくれる?』や『教科書を見せてもらってもいい?』などの小さなお願いや要求をしていくと、良いでしょう。
距離が近くなっていくことを感じたら『今度遊びに行かない?』や『今度一緒にご飯を食べに行かない?』など、少し高いお願いや要求をしてみると、相手は応えてくれやすくなります。このように、小さなお願いや要求から入っていくことをフットインザドアと言います。
6.自己開示
自己開示とは、自分の内面のことや考えを相手に話すことです。
自己開示されると、相手は『自分に本音を話してくれている、自分を信頼してくれている』と感じ、心の距離を近づけてくれます。さらに、③で紹介した返報性の原理も相まって『相手は自己開示してくれたのだから、自分も相手に自己開示しよう』と思い、お互いが自己開示し合い、心の距離を近づけていくことができます。
どうしても言いたくないことを無理して言う必要はありませんが、自分の内面や考えを積極的に表現していくと、相手との距離を近づけていくことができるでしょう。
7.類似性
類似性とは『似ているところがある』という意味です。人は、共通点のある相手に親近感を感じる性質があります。
例えば、同じアイドルが好き、同じ店に通っているなど、相手に自分との共通点があると、その人に関心をもったり嬉しくなったりした経験がある方もいるのではないでしょうか。
この性質を活用し、相手の好きなことを自分も好きになってみたり、相手と同じ趣味を持ってみたりすると、その人との距離を近づけることができるでしょう。
8.単純接触効果
単純接触効果とは、何度も会っているとその人への関心が高まるという効果です。
『習い事で同じ人がいつも近くの席に座っている』『通学途中いつも同じ人に会う』などの経験から、その人に関心を抱いたことがある方も多いのではないでしょうか。
この効果を活用し、気になる人や仲良くなりたい人の視界に入るように動いたり、毎朝挨拶をしたりすると、相手も徐々に自分のことを気になっていくでしょう。
9.吊り橋効果
吊り橋効果とは、一緒にドキドキする経験をすると、相手と親密になれるという効果です。
人間は、不安や恐怖を感じている時に『誰かと一緒にいたい』や『一緒にいる人と共に不安や恐怖を克服したい』という心理になります。
この心理を活用し、仲良くなりたい人とお化け屋敷やジェットコースター、ホラー映画などのドキドキする経験を共有すると、その人と一気に距離を近づけることができるでしょう。
10.ウィンザー効果
友達や知り合いに『○○さんが、あなたのことを褒めていたよ』と言われると、直接褒められるよりも、嬉しい気持ちになることがあるのではないでしょうか。
人は直接聞いたことよりも、間接的に聞いた情報を信じやすいという性質があります。これをウィンザー効果と言います。
このウィンザー効果を活用し、友達に頼んで自分の情報を伝えてもらったり、間接的に仲良くなりたい人のことを褒めたりすると、相手に好印象を与えることができます。
11.認知的不協和
人は、助けた相手に好意を寄せる性質があります。この性質を認知的不協和と言います。『助けられたらではなく?』と思うかもしれませんが『助けたら』で間違いありません。
人は興味や関心のない人を助けません。しかし、最初は興味や関心がなくてもその人のことを助けると『この人を助けたということは、自分はこの人に関心があるのだ』と感じるようになります。
この性質を活用し、相手を頼ったり、相手にお願い事をしたりすると、距離を近づけていくことができるでしょう。
12.ミラーリング(ミラー効果)
ミラーリング(ミラー効果)とは、自分と同じ行動をしている人に、関心や好意を寄せるという効果です。
例えば、相手が頭を掻いていたら自分も頭を掻く、相手が伸びをしたタイミングで自分も伸びをするなどすると、相手は自分への関心や好意を高めてくれます。
13.パーソナルスペース
人は、それぞれ自分の距離感(パーソナルスペース)を持っています。電車やバスなどで、近くに他の人がいると、不快感を感じる人も多いのではないでしょうか。
基本的に、全く知らない人とのパーソナルスペースは1m程度で、それ以上近づかれると不快感を感じる人が多くなります。しかし『男性は遠くにいる女性よりも近くにいる女性に好意を抱きやすい』という研究結果もあります。この性質を活用し、相手との距離を近づけていくと、相手が関心や好意を抱きやすくなるでしょう。
ただし前述の通り、人は基本的には1mのパーソナルスペースを持っているので、一気に距離を詰めるのではなく、徐々に距離感を縮めていくようにすると良いでしょう。
14.ジョハリの窓
『あなたの良いところは?』と聞かれたら、どのようなことが思い浮かぶでしょうか。
人の自分自身に対する認識は、4パターンあると言われています(この考え方をジョハリの窓と言います)。1つ目は『自分で認識している面』2つ目は『自分は知っているけど、他の人は知らない面』3つ目は『他の人は知っているけど、自分は気づいていない面』4つ目は『誰も知らない面』です。
3つ目の面は自分では気づけない面です。この面に注目して、相手を褒めたり、関わったりすると、相手は『自分自身でも気づけないところに、気づいてくれている』と感じ、気づいてくれた人を特別な存在として見るようになります。
相手にとっての『特別な人』になりたい人は、ぜひ『その人が気づいていないその人の良さ』に気づいてあげてください。
15.ダブルバインド
ダブルバインドとは、相手に選択肢を与えることです。
例えば『来週の木曜日に遊びに行かない?』と誘うと、木曜日に予定があった場合に即断られてしまいます。これを『来週の木曜日か金曜日に遊びにかない?』と誘うと、相手は選択肢の中から自分にとって都合の良いものを選ぶことができるようになります。また、相手に選択肢を与えると、『最終的に相手が日にちを決定した』という結果を伴わせることもできます。
16.ピーク・エンドの法則
『最後の印象が強く残る』性質をピーク・エンドの法則と言います。
例えば、つまらないと思っていた話の最後に、とんでもないどんでん返しがあると『すごい話だった』と思う方も多いのではないでしょうか。
このように、最後の印象がよければ、人はその出来事に良い印象を抱くことができます。仲良くなりたい人と一緒に遊んだり、出かけたりする時にはピーク(山場)をエンド(最後)にもってくるようにしてみると良いでしょう。
17.ハード・トゥ・ゲットテクニック
人は、特別なことや限定的なことに強く惹かれる性質があります。
例えば洋服を買いに行ったときに、店員から『この服は人によっては似合いませんが、あなたにならピッタリ合うと思います!』と言われたり『本当は値下げしてはダメなんだけど、あなただけは特別』と言われたりすると嬉しい気持ちになるのではないでしょうか。
この性質を利用し、仲良くなりたい人に対して『あなただけは特別』ということを言葉にしたり、行動で示したりすると、相手は自分への好意や関心を高めてくれるでしょう。
18.アイコンタクト効果
アイコンタクト効果とは、目を合わせて話すと、相手とのコミュニケーションがとりやすくなるという効果です。
初対面の相手に対して『この人はどういう人なんだろう?』ということがはっきりと分からず、不安に思う人も多いのではないでしょうか。
そのような不安な気持ちを払拭する上でも、アイコンタクトは非常に有効になります。逆に、目を合わせずに話したり、声をかけたりすると、相手は不安に思ってしまいます。そのため、とくに仲良くなりたい相手とは積極的にアイコンタクトをとるようにしましょう。
2.相手が自分に好意を向けているか、チェックしよう!
ここまで、好きな人や気になる人との距離の縮め方を紹介してきました。ここからは『実際に相手が自分に好意を向けているか?』を確認する方法を紹介します。当てはまるものが多かったら、相手は自分に好意をもっているかもしれません。
自分に好意をもっているかもしれない、男性のサイン3つ
・よく目が合う
『自分が見ていたわけでは無いのに、ふと気づくとよく目が合う』ということは、向こうがこちらを意識して見ていることが多い証拠です。よく目が合う人は、自分に好意を寄せているのかもしれません。
・会話の内容を覚えている
人は興味のない人の細かい情報をいちいち覚えていません。相手が、自分がした細かい会話の内容を覚えていたり、好きなことや欲しいものなどを覚えていたりするのは、自分に関心があるという証拠になるでしょう。
・テーブルや机などで前方に物を置かない
テーブルや机などで向かい合った時に、相手の前方にカバンや荷物などがない場合には、相手は自分に好意を向けているかもしれません。
反対に、嫌な相手に対しては自分の前方にカバンや荷物を置き、障害物を作ろうとしたり、距離をとろうとしたりします。これは嫌な相手から自分を守ろうとしている行動が表出しているものであり、無意識にやっていることもあります。
相手の前方に物がない、すなわち障害物がないということは、相手は自分とコミュニケーションをとりたがっているのかもしれません。
自分に好意をもっているかもしれない、女性のサイン3つ
・前のめりになる
人間は、興味のある話や関心のある出来事が目の前で起こっていると、前のめりになる傾向があります。そのため、相手が前のめりで話を聞いてくれているということは、自分に関心をもってくれているのかもしれません。
・相手の膝が自分の方を向いている
前のめりになることと似ていますが、相手の膝が自分の方を向いているのも、自分に興味を示してくれているサインの1つになります。とくに、足を揃えて座っている人は膝の向きが直接体の向きにつながるので、膝が自分の方を向いているということは、相手が自分に関心をもち、正面から向き合ってくれているということになります。
・質問が多い
質問は『相手のことをもっと知りたい』『相手との会話をもっと続けたい』という心理からくるものです。そのため、質問が多いということは、相手は自分に興味をもっていて、深く知ったり、たくさん会話したりしたいと思っているのかもしれません。
まとめ:
いかがだったでしょうか。『仲良くなりたい人がいる』『好きな人や大切な人との距離をもっと近づけたい』と思っている方は、ぜひ今回まとめたことを参考にしてみてください。
参考:
Susan M. Hughes, Justin K. Mogilski & Marissa A. Harrison.The Perception and Parameters of Intentional Voice Manipulation.Journal of Nonverbal Behavior(2013)
Katarzyna Pisanski et al.PROCEEDINGS OF THE ROYAL SOCIETY B.Voice pitch modulation in human mate choice(2018)
Paul J.Fraccaro et al.Animal Behaviour.Faking it: deliberately altered voice pitch and vocal attractiveness(2013)
Paul J.Fraccaro et al.Journal of Evolutionary Psychology.Experimental evidence that women speak in a higher voice pitch to men they find attractive(2011)
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