子育てや教育に長年関わっていると、こんな言葉を聞くことがあります。
『子どもはお母さんがしっかりと面倒を見るべきだ』『子どもが小さいうちは、保育園に通わせずお母さんが子どもの面倒を見るべきだ』
こうした言葉は果たして本当なのでしょうか。
色々な大人が子どもに関わったり、保育園に通わせたりすることは、子どもにとってマイナスに作用してしまうのでしょうか?
今回は『子育て』と『大人の関わり』についてまとめました。子育てを控えている方や子育て中の方はぜひ参考にしてみてください。
目次:
1.『3歳児神話』と母親の負担
2.共同的な子育てをすることの影響
1.『3歳児神話』と母親の負担
一昔前、3歳児神話という言葉が流行していました。これは『子どもが3歳になるまでは、子どもの面倒は母親が見るべきであり、そうしないと成長に悪影響が出る』という考えのもと作られた言葉です。
果たしてこれは本当なのでしょうか。確かに、幼少期の環境や大人の関わりは、子どもの成長に大きな影響を与えることが分かっています。
ですが、その役割は母親だけに委ねるものではありません。
妊娠・出産は、女性の体に大きな負担をかけます。また、子どもを産んだばかりの母親はセロトニンと呼ばれる神経伝達物質が減少することが分かっており、セロトニンが不足すると気分が落ち込みやすくなり、うつ病などを引き起こしやすくなることが分かっています。
そのため、3歳児神話については『子どもの幼少期に適切に関わることは大切だが、その役割を母親だけが担うのは健全ではない』ということができるでしょう。
2.共同的な子育てをすることの影響
では、保育園や祖父母など母親以外の大人が子どもに関わると、子どもにはどのような影響があるのでしょうか。
脳科学者の友田氏は、研究を通じて次のようなことを明らかにしました。
・親以外の大人との関わりは、子どもの脳に良い影響を与える
・親以外の大人との関わりが豊かな子どもは、社会性がよく発達する
つまり、幼いうちから保育園や他の大人に預けることに対し『子どもの成長に悪影響があるのでは』と危惧する必要はないと言えます。むしろ、さまざまな大人と関わることは、子どもが豊かに成長することに繋がるようです。
まとめ:
子育てには大変なことも多く、一人で抱えていると疲れてしまうことも多くあります。
親のためにも子どもの健全な成長のためにも、多くの大人たちで子どもを見守り、その成長を支えていけると良いでしょう。
参考文献:
親の脳を癒やせば子どもの脳は変わる 友田明美
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