『抱き癖』という言葉があります。これは赤ちゃんを抱っこしすぎると、赤ちゃんが過剰に抱っこされることを求めるようになってしまい、教育上良くないという考えのもと提唱されている言葉です。
果たしてこの『抱き癖』は本当なのでしょうか。また、抱っこされることで赤ちゃんにはどのような影響があるのでしょうか?今回はそんな『赤ちゃんを抱っこすること』についてまとめました。現在子育て中の方や子育てを控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次:
1.抱き癖とは?なぜ抱っこしすぎてはいけないと言われる?
2.抱き癖は本当?赤ちゃんを抱っこすることの影響は?
1.抱き癖とは?なぜ抱っこしすぎてはいけないと言われる?
前述の通り、抱き癖とは赤ちゃんが過剰に抱っこを要求する癖がついてしまっている状態のことを意味します。
赤ちゃんが過剰に抱っこを要求するようになってしまうと、親に依存しがちになったり、自立をしにくくなったりしてしまうことを危惧することから、抱き癖をつけてはいけないと言われることがあります。
2.抱き癖は本当?赤ちゃんを抱っこすることの影響は?
では、赤ちゃんを抱っこしすぎると本当に抱き癖がついてしまうのでしょうか?また、抱っこしすぎると本当に教育上良く無いのでしょうか?
小児科医の奥村力氏は、乳幼児を抱っこすることの効果について、著書の中で次のように述べています。
・乳幼児期の子どもへの抱っこやアイコンタクトという行為は、脳内の報酬系をつなぐ物質を増やすことが分かっている
・たくさん目を見ていっぱい抱っこしてあげることは、この時期の赤ちゃんの脳を育て、後の子どもの『やる気スイッチ』を増やせる効果まで期待できる
つまり赤ちゃんに対しては、抱っこを控えるのではなく、たくさん抱っこをしたりアイコンタクトをしたりすることで『脳の健全な発達を促すことができる』といえるようです。
また、奥村氏は抱き癖という考え方について
・抱っこは抱き癖がつくので控えないといけないとされていた時期もあったが、これは日本に悪い形で残ってしまっている風習である
としています。
まとめ:
かつては『乳幼児の頃は抱き癖がついてしまうので抱っこは控えた方が良い』という考え方がありましたが、今日では『たくさん抱っこしてあげる方が、脳の成長にとって良い』とされています。
乳幼児に対しては、たくさんスキンシップをとったり愛情を注いだりしてあげることで、より良い成長を促していくことが期待できると言えるでしょう。
参考:
子どもの脳の成長段階で『そのとき、いちばん大切なこと』 奥山力
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