正しい勉強の仕方!脳の特徴と勉強の3ステップを紹介

人生100年時代と言われている今日において、勉強することは一生のテーマと言えるでしょう。しかし「勉強の仕方が分からない」「勉強を教える時、どのように教えてよいか分からない」と悩んでいる方も多いのでは無いでしょうか。今回は、正しい勉強の仕方と勉強のステップについて紹介します。今、勉強する必要がある方やお子さんがいる方、勉強を教える立場にある方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

目次:

1.学習の前提、脳の苦手なことと特徴

2.学習のステップ1⇨ まずは、さまざまな経験や体験が大切!

3.学習のステップ2⇨経験・体験したことをもとに1つずつ学ぶ

4.学習のステップ3⇨学んだことを表現し、フィードバックをもらう

 

1. 学習の前提、脳の苦手なことと特徴

まず前提として、脳は「全く知らないことを覚えようとしたり、経験のない新しいことに挑戦したりすることが苦手である」という特徴があります。

事象に直面した際に、脳は「自分の経験や既習」から解決方法を探そうとします。

例えば「新型飛行機の操縦を練習してみよう」という課題を与えられた時、飛行機の操縦を全くしたことがない人は「そんなことできるはずない」と思うでしょう。

しかし、元々他の飛行機を操縦していた経験がある人やパイロットとして働いている人は「前の操縦経験を活かせるかな?」や「前に操縦していた飛行機と同じようなところがあるかな?」と考えることができます。

こうした脳の特性を考慮すると「学習は、既習や経験と関連づけて行うことが大切である」ということができます。

 

2.学習のステップ1⇨ まずは、さまざまな経験や体験が大切!

前述の通り、学習は「自分の経験や既習」を手掛かりにして行われますが、何事にも「初めて」というものがあります。

「昆虫の体の作り」について学ぶことを例にして考えてみましょう。

昆虫の体の作りについて学ぶことになった時、その時に初めて「昆虫」というものを認識する人にとっては、昆虫というものが「自分の経験や既習」と結びつきません。

「自分の経験や既習」と結びつかないと、前述の飛行機の例のように「課題が難しすぎる、どうしたら良いか分からない」という状態が生まれてしまいます。

そのため「昆虫の体の作り」について学ぶ際には、まずは実際に昆虫を見てみたり、触れてみたりするなどして、昆虫というものを認識し、形や色、大きさなどを体験的に理解しておくことが大切になります。

そのため学習の際にはまず、さまざまな経験や体験をし、事象に関する認識や理解を前提知識として備えておくことが大切になります。

 

3.学習のステップ2⇨経験・体験したことをもとに1つずつ学ぶ

引き続き「昆虫の体の作り」について学ぶことを例にして考えてみましょう。

昆虫の体の作りの特徴として次のようなものが挙げられます。

昆虫の成虫は

・頭、胸、腹からできている

・胸には足が6本ある

・昆虫には触覚や羽があるものがいる

・たまご⇨幼虫⇨さなぎ⇨成虫の順に育つ昆虫もいれば、さなぎにならない昆虫もいる

このように一口に「昆虫の体の作り」と言っても、その学習内容は多岐に渡ります。こうした多岐にわたる内容を一気に覚えようとすることは難しく、また、短時間で一気に覚えたものは、その分忘れやすいものになってしまいます。

そのため、内容が多岐に渡る場合には、1つずつスモールステップで学ぶことが大切になります。

1つ目の「昆虫の成虫は頭、胸、腹からできている」ということについて学ぶなら、この1つのことについて

・バッタもそうかな?

・セミもそうかな?

・アリもそうかな?

など、共通性を見つけながら丁寧に学ぶことで深い理解をすることが可能になります。

また他にも

・この特徴が当てはまらない生き物は昆虫とは違う種類なのかな?

・あの生き物は昆虫なのか、昆虫じゃないのかどちらかな?

など関連性を見つけながら学ぶことができると、より一層理解が深まったり「昆虫の体の作り」を他の学習や生活と関連づけたりしていくことができるようになります。

 

4.学習のステップ3⇨学んだことを表現し、フィードバックをもらう

学習のステップ1、2を経て学ぶことができたら、学んだことを誰かに向けて書いたり、話したりして説明してみましょう。

学んだことを書いたり、話したりして説明するためには、言葉の言い換えや事例の提示など、自分だけで学習する以上の理解が必要になります。

そのため、書いたり話したりする機会を設けることで、より深い理解をするきっかけを得ることができます。

また表現し伝えた結果、うまく伝えることができると、それが成功経験となり学習の意欲づけになります。逆にうまく伝えることができなかったら「どうしたらより伝わるかな?」と考えるきっかけにもなります。

このように学んだことを説明という形で表現し、フィードバックをもらうと、学習した内容をより深く理解したり、学習の意欲づけができたりします。学んだことは積極的に発信してみると良いでしょう。

 

まとめ:

いきなり難しいことを勉強しようとしたり、たくさんのことを詰め込もうとしたりしても、なかなか覚えることはできません。そのため勉強する際には、正しいステップで丁寧に学習していくことが大切になります。

 

参考文献:

認知心理学者が教える最適の学習法

教育の効果

学力の経済学

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