愛着・愛着形成という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。子どもが小さいうちは、愛着形成をすることが大切だとよく言われます。では、乳幼児期に大切な愛着形成とは、どういうことなのでしょうか。また、そもそも愛着とは何なのか、愛着形成ができていないとどうなってしまうのでしょうか。
今回はそんな『愛着』『愛着形成』についてまとめました。
目次:
1.愛着ってなに?
2.愛着形成ができないと、どうなる?
1.愛着ってなに?
そもそも『愛着』とはなんなのでしょうか。『愛着』は愛情とは少し違い、愛着行動の結果できる安心感のメカニズムのことです。
不安や危機を感じたとき、信頼できる人に近づいて、安心する関わりを繰り返すことを愛着行動といいます。『泣いている小さい子が、親に抱きつきにいく行動』などがイメージしやすいのではないでしょうか。
こうした愛着行動を繰り返すことによって、子どもの中で安心感のメカニズムや脳のネットワークができてきます。つまり『愛着』とは、愛着行動の結果、安心感のメカニズムや脳のネットワークがうまく形成されていることを意味します。
2.愛着形成ができないと、どうなる?
『愛着』が形成できている子どもと、形成できていない子どもでは、どのような違いがあるのでしょうか。
愛着行動によって『愛着』が子どもの中に形成されると、子どもは安心感を感じられるようになります。安心感を感じられるようになると、我慢ができるようになったり、ストレスを抱えながらも生きていける強さが生まれたりします。『何か困難があっても、安心して帰ってこれる場所がある』という気持ちや安心感が心のゆとりにつながる、とも言えるでしょう。
逆に、愛着形成が不十分な子どもは、自分が安全と感じる世界に生きていないため、自分の中に芽生えた不安の処理や回復が難しくなります。その結果、不安や緊張感を感じたまま生きることになってしまい、我慢ができなくなったり、ストレスに弱くなったりしてしまいます。
まとめ:
乳幼児期の愛着形成は、その後の脳の発達に大きく関わることが分かっています。かけがえのない乳幼児期には、たくさん子どもと関わり、しっかりと愛着を形成することが大切であると言えるでしょう。
参考:
子どもの脳の成長段階で『そのとき、いちばん大切なこと』 奥山力
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