縄文時代という時代があったことは、皆さんご存知かと思います。しかし「縄文時代の名前の由来」や「縄文人の寿命」については、あまり知られていないのではないでしょうか。今回はそんな縄文時代についてまとめてみました。
■目次:
1. 縄文時代の名前の由来は?
2. 縄文時代の人の寿命
3. 貝塚が縄文時代の謎を解き明かす!
■1.縄文時代の名前の由来は?
縄文時代という名前は、縄文土器が由来になっています。
縄文土器とは、名前の通り縄の文様(もんよう)がついた土器です。
この土器が使われていた時代が、後年に縄文時代と名付けられました。
もしかすると、今の文明が滅びた後の世界でIphoneが発見されたら、私たちが生きている時代がリンゴ時代と名付けられるかもしれませんね!
■2. 縄文時代の人の寿命
人口学者の小林和正氏の研究によると、縄文時代の人の平均寿命は、男女共に31歳だったとされています。
縄文時代の人は、今の私たちと比べると短命だったのですね。
しかし縄文時代の人は、それ以前の人に比べると寿命が伸びたと言われています。
これには、土器が大きく関わっています。
縄文時代以前は、狩りなどで得た肉を保存しておいたり、煮たりすることはできませんでした。しかし、土器ができると、保存や煮炊きなどができるようになりました。
このように食生活が向上したことで、栄養摂取がしやすくなり、縄文時代以前よりも寿命が伸びたとされています。
■3.貝塚が縄文時代の謎を解き明かす!
縄文時代にはまだ文字が無かったため、出来事や生活などを記録しておくことはできませんでした。
では、現代の私たちは、どのようにして縄文時代の生活を知ることができたのでしょうか?
私たちが縄文時代の生活を知ることができたのは、貝塚のお陰です。
貝塚とは、縄文時代の人が食べた貝などを溜めてできた塚(盛り上がった場所)のことです。
貝塚には、貝の他にも壊れた土器なども積まれていたため、貝塚跡を調べることで、縄文時代の人のさまざまな生活を知ることができました。
■まとめ:
縄文時代の生活は、私たちにはあまり身近でないように感じます。
しかし、縄文時代の人の生活や文化などを知ると、意外な一面を理解したり、現代に通じることに共感したりできるかもしれません。
■参考:
小林 和正:出土人骨による日本縄文時代人の寿命の推定、人口問題研究
Try iT縄文土器の発明 https://www.try-it.jp/chapters-2801/lessons-2802/
『知られざる縄文ライフ: え?貝塚ってゴミ捨て場じゃなかったんですか!?』(譽田 亜紀子/誠文堂新光社)